投込み式(コイル型)テフロン® 製熱交換器
特長
テフロン熱交換器、Q-COIL熱交換器は、特殊フッ素樹脂製の伝熱チューブ(Qチューブ)を使用したイマージョンタイプ(浸漬型)の熱交換器です。
Qチューブはテフロン®PFAに充填物を配合して作った伝熱チューブで、通常のフッ素チューブ(FEP,PTFE,PFAなど)に比べて、諸特性が大幅に向上しています。
Q-COIL熱交換器は、一定の長さの伝熱チューブを渦巻き型(円形、または長円形)に巻き上げたもので、伝熱ユニットを構成します。
Q-COILとサポートフレームは着脱可能です。
伝熱チューブは、外形9.52mm及び6.35mmの2種類を使用しています。
伝熱チューブの材質は、Qチューブ以外にテフロン®PFAも製作できます。
1.伝熱性能が非常に良い
テフロン熱交換器、Q-COIL熱交換器は、下記のような理由で高度な伝熱能力を有します。
●Qチューブの熱伝導度は、通常のフッ素樹脂チューブの約2倍である。
●最高使用蒸気圧が0.49MPaGと非常に高いので、被加熱液との温度差が大きくとれる。
●フッ素樹脂の伝熱管の表面がなめらかで、汚れやスケールが付着しにくい。
●伝熱チューブはPP製またはテフロン®製のスペーサーで等間隔に保持されているので
管外境膜伝熱係数が大きくとれ、かつ、管外スケーリングがしにくくなる。
2.軽量でコンパクト
主構成材料がQチューブですから、必要伝熱面積は普通のフッ素樹脂チューブを使った
熱交換器よりかなり小さくなりきわめて軽量で薄型、かつコンパクトです。
槽内での占有スペースが非常に小さくてすみます。
3.機械的性能が向上
Qチューブ使用により引っ張り強さ、衝撃性、耐摩耗性などの機械的性質が
大幅に改善され、高い圧力の蒸気にも安心して使用できます。
4.誘電性のQチューブ
Qチューブは誘電性があるので、管内流体の流動により静電気が発生しても、それが管内に
帯電しません。したがって管外放電によるチューブのピンホールの心配がありません。
5.チューブ損傷のおそれが少ない
チューブの機械的強度が高く、口径の大きいチューブを使用しているので、容易なことでは破損しません。
6.保守管理が容易
前述のようにQチューブは非常に頑丈で容易なことでは破損するおそれはありませんが、
万一の事故に対しては次のように簡単に対処できます。
●伝熱チューブの取りかえ
●伝熱チューブの槽外でのプラギング
●伝熱チューブの中間での接続(特殊コネクター使用)
用途
鉄鋼、金属二次加工工場の酸洗、メッキ液の加熱・冷却。半導体、プリント基板、自動車、弱電、航空機部品のメッキ、エッチング、前処理、電解研磨、ケミカルピーリング液の加熱・冷却。 化学・金属精錬工場の攪拌槽、電解槽の加熱・冷却。
仕様
伝熱チューブ材質:"Q"チューブ、テフロン®PFA
伝熱チューブ外径(肉厚):
6.35mm(0.64mm)、9.52mm(0.76mm)
伝熱面積:
0.16m2または0.255m2/1本単位(6.35mmチューブ)
0.41m2または0.91m2/1本単位(9.52mmチューブ)
最高使用温度:158℃
最高使用蒸気圧力(飽和):
"Q"チューブ:0.49MpaG
テフロン®PFA:0.49MpaG
総括伝熱係数:
"Q"チューブ
・加熱 170〜235(Kcal/m2.h.℃)
・冷却 170〜220(Kcal/m2.h.℃)
PFAチューブ
・加熱 110〜145(Kcal/m2.h.℃)
・冷却 110〜145(Kcal/m2h.℃)
製品Q&A
- 鉄鋼業界ではどんなプロセスに使用されているのですか?
- 熱間圧延処理されてコイル状にまかれたホットコイルから、冷間圧延処理したコールドコイル、 また表面処理鋼板に誘導するまえに、ホットコイルに付着している酸化物(さび)やスケールを塩酸や硫酸で洗い落とします。 これを酸洗(ピックリング)と呼びますが、この塩酸や硫酸を加熱,保温するのに使用されています。
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